2017.2.11

お通夜行きたくないな。

 

ペパーミント・キャンディー」2回目。
変わったもの、変わらなかったもの。考えた所で何も変わらない「もしも」。戻せない時間。こういうテーマが好みの人には響く映画だと思う。2回目の冒頭は観てるのが辛くなる。作家の深町秋生さんは「観ずに死ねるか絶望シネマ」という本で、イチャンドン監督の作品を「容易に共感はさせてくれないうえに、観客を決して甘やかさないハードな物語ばかり」と語っている。納得。そして抜群に面白い。

 

シアターキノで伏原健之監督「人生フルーツ」
噂に違わぬ、いい作品だった。木々があのおうちと2人を守っているようだった。長い年月をかけて、あの調和の取れたお部屋やお庭が出来上がっていったんだなぁ。英子さんの作るお料理やお菓子がとっても美味しそうで輝いてみえた。素敵な表情をしているご夫婦、お似合いだった。

 

「人生フルーツ」を観ながら、「東京物語」を思い出していた。冒頭で、空気枕か何かを探す笠智衆さんが東山千栄子さんに、そっちにないか、渡さなかったか、みたく聞くんだけど、結局笠智衆さんの鞄に入っていて、その時に東山千栄子さんは「ほら、そっちにあるって言ったでしょ」みたいな事は一切言わないで黙っている。そのシーンを観る度、人間関係の風通しを良くするのって、余計な一言で相手に追い討ちをかけない事なのかなぁと感じる。修一さんと英子さんも、お互いを尊重して、敬い合って、丁寧な言葉遣いをしていた。


ペパーミントキャンディーを返却し、「この世界の片隅に」の原作本を購入して、近くのフレッシュネスバーガーへ。久々。美味しい。TSUTAYAのレシート見せたら10%引きのサービスやってた。

 

お通夜行ってきた。いい遺影だった。飲んで帰る。誰かが亡くなる事で、残った人達の結びつきが強くなる。そしてまた誰かが亡くなる。その繰り返しなのか。今はまだ身近で産まれる命の数の方が多いけど、もう少ししたら逆転するのだろうか。

 

明日はのんびり映画を観よう。