無言女とガツガツ女

さて、カップリングパーティで最も印象に残っている女性について書きますぞ。

 

その会は、私もその女性(Aさんとします)も一人で参加をしていて、席が隣同士。特に会話をするでもなく、黙々とプロフィールシートを記入し、スタートを待ちました。いざ始まり、私は男性と話し始めたのですが、ふと、Aさんとその向かいの男性が無言でいることに気が付きました。むむ?と思ってそちらが気になったものの、私の向かいにも男性がいるので、プロフィールシートを見て必死に会話の糸口を見つけて、精一杯の愛想良さでコミュニケーションを取りました。スタッフさんの合図で男性が横にずれ、先ほどAさんの前では無言だった男性は私と普通に話をしてくれたのですが、私は男性よりも、また無言でいるAさんの方が気になって、意識をそちらに向けていました。

Aさんは男性から質問されてもそっけなく答えるだけで、自分からは一切質問せず、その乗り気じゃない雰囲気を感じ取ったのか、男性が黙り、Aさんも黙り、ほぼ無言。どの男性でもそう。笑うこともなし。フリータイムをどう過ごしていたかは自分のことで一生懸命だったのでノーチェックだったのですが、会の終わり、私はある瞬間を見逃しませんでした。

 

まず先に男性が全員退場するのですが、ある男性がAさんの元に来て、小さく折った紙を渡していたんです。もちろん何て書いてあったかは不明です。邪推ですが、〇〇で待ってます、とか、スタッフさんを通して受け渡される紙には書ききれない何かを書いたのでしょう。私は、「おい!!全然喋ってないのに、モテてるぞ!!」と思いました。「やっぱりこういう場ではまず顔かーー!!」とも思いました。そう、Aさんは可愛い人だったのです。正直悔しかったです!自分の顔のレベルはよく知ってる。それをカバーする為ってわけでもないけど、こういう出会いの場では感じいい人に見られたかったし、時間ギリギリまで話そうと努力していました。

 

その帰り、マックでポテトをむさぼり食っていた時に冷静に考えたのは、Aさんの媚びない雰囲気とか一貫したクールな態度に、私も確かに惹かれたなって事でした。見た目だけじゃない。私は常にガツガツ&ノリノリで、制限時間で自分というものを使い果たしていた気がします。この人どういう人なんだろう、もっと話してみたい、そう相手に思わせる余白ゼロ。私のスクラップブックも余白ゼロ。なんとか結果出してやる!って張り切って、目が血走って、鼻の穴広げて、ギラギラしてたんでしょう。今思うと恥ずかしい。でも、もし今同じ状況になったとしても、また同じことするだろうな。