年末と蝉しぐれ

さてさて。2017年ももうすぐ終わりですねぇ。

私は先程どん兵衛の天ぷらうどんを食べ終わりましたよ。フライング年越しうどん。おうちにはエリーゼの白もあるし、みかんゼリーもあるし、お鍋作れる野菜もあるし。後は絵しりとりと、安室ちゃんと、諸々ザッピングして過ごします。

 

今年も沢山映画を観ました。新たに挑戦した事といえば、シフォンケーキを作れるようになった事、映画スクラップを始めた事、江戸川乱歩の小説の面白さを知った事、覆面読書会を開催した事。365日健康だった自分を褒めたいです。

 

今年最後に読んだ本は、藤沢周平さん著「蝉しぐれ」でした。読み慣れていない時代小説だったので馴染むのに時間が掛かりました。一人の青年が成長する姿を丁寧に追っているのですが、ある辛い別れのシーンは込み上げてくるものがありました。自分は大切な人を急に失くした時、こうなることが前もって分かっていたら伝えられたこともあっただろうに、と考えたことがあります。でも、本作を読んで、いざそういう場になっても肝心なことは何も言えないのが人間というものじゃなかろうか、それを悔やみ、人知れず抱えていくのが自然な姿なのではなかろうかと感じました。

本作に登場する「ふく」という女性がいるのですが、文中に彼女の名が出てくると気持ちがほっとしました。「幸福」や「ふっくら」などを連想するからでしょうか。三島由紀夫の「美しい星」を読んだ際に「ふくふくと着込み」という表現があり、その趣きある言い回しに惹かれて思わずメモした経験があります。

主人公の文四郎の心情として、女性と寝ることが「親しみやすく人間くさいいとなみ」と表現されていたのがいいなぁと思いました。

 

今年は全然本が読めなくて、友達にオススメを聞かれても答えられなかったのが悔しかったです。来年は、映画・本・料理・運動をバランスよく取り入れたいな。そして私にとって大切な人達が元気でいてくれたら、それで十分です。読んでくれてありがとうございます。残りわずかな2017年。良い時間をお過ごしください。1人なのに1人じゃないような気持ちにさせてくれるみんな、どうもありがとう。