読書

2度目のスパイダーバースを楽しんで、久しぶりに洋服を買って、カフェで仕事を進めてる京極さんと合流した。

 


そのお店で、3分の1ほど残っていた小説を読み始めて、私は涙と鼻水と格闘することとなった。京極さんからもらった、くちゃくちゃなビニールから半分飛び出してるティッシュを使い果たし、自分のティッシュも使い果たした。泣きながら「ふごっ」って笑ったりもした。途中で水分補給をしていると、京極さんはその本を手に取り、タイトルを確認した。ん?と首を傾げ、ふふ、と笑った。それはそうだろう。そのタイトルからは、誰かをとめどなく泣かせるニュアンスは微塵も感じられない。私はこれを読んでくれたどなたかに、それって泣ける小説なんだ、と思わせてしまうかもしれない可能性に、抵抗を覚える。だから本当はタイトルを言いたくない。言わないでおこうか。何の先入観も無い方が、読書ってきっと楽しい。

 


あとがきも、文庫のあとがきも、解説も、泣きながら読んだ。今、目が重い。疲れた。心底楽しんだ。読んだのは西加奈子さんの小説です。タイトルはやっぱり伏せる。太ってきて、痩せたい痩せたい言いながら食欲が止まらない自分の事を、自分で好きじゃなかったけど、もう少し好きになろうと思った。食べることめっちゃ好きだし。あぁ、ため息が出る。立ち上がりたく無いけど、お腹がぐぅって鳴ったから、動き出そう。