よく思い出してる

自分が定期的に汗をかくようになってから、よく高校の部活を思い出すようになった。私は高校三年間、女子バスケットボールチームのマネージャーをしていた。部活が終わった後の更衣室。プレイヤーは汗を拭いて、エイトフォーを吹き掛けて、火照った身体のままセーラー服を着ていた。今の自分はジムで45分のプログラムを終えたら、汗まみれのユニフォームを急いで脱ぎ去ってビニール袋に突っ込み、シャワーで汗を流して湯船に浸かっている。私がもし富豪だったら、母校に大勢が使えるシャワー室を設けたい。プレイヤーにさっぱりしたーって思ってもらいたい。あの時はそんな風に考えたことなかった。

 

部活帰り、よくバスを途中下車して、西友のマックに行っていた。私はいつも定期入れに千円を忍ばせていて、「マック行く?」「うん!隠し千円あるから行く!」「いや、全然隠してないじゃん!」って笑ってた。私のカルビマックに全然カルビが見当たらなくてパンを開いて探したりした。しなっとなっているポテトもうまいよねって盛り上がった。とにかくケタケタ笑っていた。施設が汚すぎて思い出したくもない合宿の事は本当に思い出したくなくて誰も話題に出さないから、どんどん記憶が薄まっていった。

 

みんなで集まる事は容易には出来ない状況ではあるし、こんな風にちょくちょく思い出してるってこともいちいち伝えはしないけどね。でも思い出してるよ。

 

スラムダンクが流行っていたから。親友と一緒にいたかったから。運動神経が悪いからプレイヤーにはなりたいと思わないけど、応援ならできると思ったから。色んな理由をくっつけて始めたマネージャー業。今はちょっと近い仕事に就けている。