お酒のはなし

送別会シーズン。とても良くしてくれた方々と3月末でお別れ。寂しい。でも、今後も時折飲めそうなくらいの関係を築けたと思うから。よし。

 

私はカウンターでふろふき大根を食べながらお酒を飲む大人になりたかった。イメージとしてはこじんまりとした小料理屋さん。その願望を口にする度、父からは将来酒飲みになると言われていた。父は毎晩一人で晩酌をしていた。初ボーナスで「響」を買って渡したけど、高いのより安いの何本かの方が嬉しいって母に言っていたらしい。照れ隠しか。いや、奴はマジだ。それでも一番目立つところに空き瓶を置いていた。私はお酒の味がそこまで好きではなかったから、家族の前では無理して飲むこともないと思っていた。それゆえ、父とは乾杯した記憶が無い。

 

小さい頃、冷えれば冷えただけいいんだろうと勘違いして、父が飲んでるビールのグラスに氷を入れた事があった。可愛い。私、可愛い。土曜の夜は少し早めにお店を閉めて、父と母と3人でよくアリオに買い物に行った。割引のシールを貼るおばちゃんの後をつけて、お刺身を買っていた。時々マグロをもらって食べていた。私は今、お刺身を肴に日本酒を飲むのがとても好きになったんだよ。酒飲みに流されて、変わってゆく私を、あなたは時々遠くで心配してて。

 

とにかく楽しく飲むのが好きだ。その場にいない人の噂話や悪口はいらない。ドンキーなら何バーグディッシュが好きかとか、子供の学校で流行ってるギャグの話とか、野菜で何が偉いと思う?とか、そんな何も残らないような話がしたい。